お茶の発酵と分類について

以前書いた紅茶と他のお茶との違いに関する記事で
発酵の度合いによってお茶の分類がされると書きましたが、
そのことについてより深く調べてみました。

紅茶と他のお茶の違いに関する記事はこちら↓

紅茶とは?他のお茶との違いは?
紅茶とは何か?緑茶や烏龍茶、ハーブティーとの違いは?という初歩的な疑問が芽生えたので調べてみました!今まで何も気にせずに飲んでいたさまざまなお茶の違いについて書いていきます。

発酵の分類について

お茶の種類の前に発酵の分類(名称)について調べていきましょう。
発酵の分類は6種類に分けられます。

⒈不発酵茶

蒸す、炒る、煮るなどの方法で熱を加え、酸化酵素の働きを止めて作られるお茶のことで、緑茶のことです。茶葉の緑色を残したまま作られます。

⒉弱発酵茶

軽く発酵させてから作られるお茶です。一旦放置して萎れさせてから乾燥させて作ります。白茶と呼ばれます。

⒊半発酵茶

ある程度発酵させた後に熱を加え、酸化酵素の働きを止めて作ります。緑茶と紅茶の中間のような立ち位置です。烏龍茶がこの青茶にあたります。

⒋発酵茶

発酵を十分に行って作られるお茶です。言わずもがな分かると思いますが、紅茶のことです。

⒌弱後発酵茶

あまり聞き馴染みがないですが、弱後発酵茶は黄茶と言われます。中国茶に用いられている製法で、悶黄という方法で酸化酵素を使わずに発酵させます。

⒍後発酵茶

ラストは後発酵茶です。加熱して酸化酵素の働きを止めた後に、乳酸菌や酵母など微生物を用いて発酵させるお茶です。この方法で作ったお茶を黒茶と言います。

以上の6種類です。
この分類について図入りでわかりやすく説明されているサイトがありましたのでご参考までに。
三井農林さんのサイトです。

三井農林 お茶科学研究所 お茶のチカラ
お茶のおいしさと健康を科学する | 三井農林 お茶科学研究所

普段飲まれているお茶はどの分類に入る?

ここで気になるのが普段飲んでいるお茶はどの分類に入るのかです。緑茶、紅茶、烏龍茶はわかりましたが、その他のお茶はどこに分類されるのでしょうか?
分類ごとの特徴も含めてさらに調べてみました。

緑茶(不発酵茶)に分類されるお茶

まずは、緑茶からです。日本茶といえば緑茶ですが、緑茶の中にも色々な種類があるのはご存知でしょうか?自分はうっすらとは知っていたのですが、今回調べてみて明確に違いが分かりました。

蒸し製と釜炒り製

不発酵茶である緑茶の中でも更に蒸し製と釜炒り製に分けられます。
日本茶の緑茶のほとんどは蒸し製です。煎茶や玉露、番茶、抹茶などが蒸し製のお茶になります。ちなみに焙じ茶も、色は茶色ですが緑茶のうちの蒸し製のお茶です。
では、釜炒り製のお茶は何があるかというと、ズバリ「釜炒り茶」です。(笑)
鉄釜で炒りながら作るので釜炒り茶です。そのままですね。分かりやすい。

白茶(弱発酵茶)に分類されるお茶

白茶は、あまり聞き馴染みがないですが、白毫銀針(はくごうぎんしん)、白牡丹(はくぼたん)、寿眉(じゅび)などが代表的なものです。
お恥ずかしながら自分もまだ飲んだことがないのですが、中国のごく一部で生産されているようです。
うぶ毛のようなものに覆われている見た目から白茶と呼ばれるようになったそうです。

青茶(半発酵茶)に分類されるお茶

青茶も中国で生産されています。烏龍茶は青茶の一部という表現をするのですが、青茶と分類されるお茶は烏龍茶の銘柄で占めているので、「青茶≒烏龍茶」といえます。
青茶は発酵度合いの幅が広いので、同じ烏龍茶でも銘柄によって風味が全然違います。

紅茶(発酵茶)に分類されるお茶

紅茶はお茶の全生産量の70%を占めているということもあって、知らない方はいないかと思います。しかし、紅茶の中にも種類があって、ダージリンやアッサム、セイロン、ウバなどそれぞれ特徴があります。
追々、それぞれの特徴をまとめられたらと思っています。

黄茶(弱後発酵茶)に分類されるお茶

黄茶は緑茶を作る過程で偶然から生まれたお茶だと言われています。こちらも、白茶や青茶のようにほとんどが中国で作られています。
代表的な銘柄は、君山銀針(くんざんぎんしん)、霍山黄芽(かくざこうが)だそうです。生産量も少ないそうで貴重なお茶だと言われています。

黒茶(後発酵茶)に分類されるお茶

後発酵茶である黒茶は、その中でも熟茶と生茶の2つに区別されるそうです。
また、長期保存すると更に発酵が進み、味に変化が現れるそうです。代表的なものにプーアル茶、六堡茶(ろっぽちゃ)といった銘柄があります。

熟茶と生茶

黒茶は2つに区別されるということでその特徴についてです。
まず、熟茶は麹菌を用いて発酵を早めさせて作るとの事で、独特のこもったような香りが楽しめるそうです。
一方、生茶は茶葉自体が持つ酵素の力で発酵させて作るもので、比較的飲みやすいので、黒茶を初めて飲むという方は生茶から挑戦してみるといいと思います。

お茶の発酵と分類のまとめ

ここまでつらつらと書いてきましたが、お茶は発酵の度合いにより大きく6種類に分類され、それぞれに違った特徴があることが分かりました。
しかし、自分は白茶や黄茶は希少なものであるせいもあってか飲んだことがないので、いずれ飲んで実際にどんな味の違いがあるのかを確認したいです。できたら更に詳しく記事にしたいな…。
また、他のお茶に関してもそれぞれの分類の中でも種類があるので、もっと深く調べてまとめられたらと思っています。

コメント